医薬品の流通が破綻してからもう2年が経つ。当たり前に薬を発注したら当日、遅くとも翌日には手元に届いていた時代があったことを忘れてしまうほどに。
いろんな要因が複雑に絡み合って今の状況に陥っているけれども、その責任は我々薬局側にもある。買い占めだ。毎月いらっしゃるであろう患者様のためにその患者さんの薬を買って確保しておくことは必要です。祝日や連休なども考慮すると1.5ヶ月ほどの在庫をしておかなければならない。けれども医薬品卸会社に注文しても「欠品」と言って薬がないので売れない、という状況になる。なので前もって3ヶ月分を医薬品卸に在庫がある瞬間に注文して確保する。場合によっては半年分なんていうこともあるようだ。そんなことが全国各地の薬局で起こり、一方では買いだめ、買い占め、もう一方では欠品だらけの薬品棚ということになる。そして医師は本当に処方したい薬を処方箋に書けない、患者は薬の在庫のある薬局に巡り合うために何軒もの薬局に問い合わせる。国民医療費高騰の原因の一つと言われ、古い規制にがんじがらめに守られている存在の調剤薬局は淘汰されるべきなのか?